奥山淳志写真展「庭とエスキース」


1月30日、尊敬する岩手・雫石在住の写真家・奥山淳志さんの写真展「庭とエスキース」(銀座ニコンサロン)へ行った。

http://www.nikon-image.com/activity/exhibition/salon/events/201706/ex_20180124.html

写真集とは違った写真プリントの美しさがすぐ目に飛び込んできた。美しく立体的で、とてもみずみずしい。


写真に登場する弁造さんは、北海道の開拓時代の最後と呼ばれる世代で大正9年生まれ。

「今の経済社会が行き詰まったときに、立ち帰れる場所としての自給自足生活のモデル」として、田畑を開墾し、庭を育ててきた。

奥山さんは、弁造さんが2012年に92歳で亡くなるまで、10年以上の歳月をかけて、その人生に寄り添い撮影してきた。

そして亡くなった後も、弁造さんの庭とエスキース(美術用語で絵の下絵やスケッチ)の撮影を続けている。

「生きることの質感」が弁造さんを撮り続けてきて、見えてきてたものだという。

容易に言葉で語れるようなものではないが、

奥山さんが弁造さんと過ごした時間、弁造さんのことに思いを巡らせた時間、そのひとつ一つの積み重ねが、

生命を吹き込み、写真をより深く、美しくしていると感じた。

「自分は何のために写真作品を撮ろうとするのか」という問いかけに帰結するとメールで僕におしゃってくれたように、

そこにいったい何を見たいのか、そして、どう向き合うのかという根源的な問いが僕の目の前に突き付けられている。 

例え不確かであっても、「何かを掴むこと」ができるだろうか。その「何か」をも見つけることができるのか。

いつも厳しく心のこもったお言葉をいただき、本当にありがとうございます。

また、お会いできるのを楽しみにしています。


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